〈我々が応援した国会議員の総数は、自民党だけで290人に達する〉

 そう記された統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の内部文書が公になったのは、昨年12月末のこと。出所は韓国だった。

 韓国統一教会の政界工作の捜査の過程で見つかったのが、「TM特別報告」と題された極秘文書だ。作成者は韓国本部ナンバー2だった(ユン)(ヨン)()・元世界宣教本部長である。

ADVERTISEMENT

「TM」とは「トゥルーマザー(真の母)」の略で、(ハン)(ハク)(チャ)総裁のことを指す。

「真のお母様」こと韓総裁 ©︎時事通信社

 尹氏には世界各地の教団から届く連絡事項を取りまとめて、韓総裁に日々報告する任務があった。今回見つかった「TM特別報告」は、2018年から22年に彼が作成した記録だ。ハングルで書かれた原文はA4で約3200ページにも及ぶが、今回、教団の関係者から全文を入手した。

フリーライターの石井謙一郎氏が入手した「TM報告」の一部。報告書には自民党の議員の名前が散見される

 その大半が日本からの報告だ。日韓トンネル事業や教団行事の説明のほか、政局や選挙情勢の分析、個々の国会議員との接触が細かく記録されている。主な報告者は当時の統一教会の会長だった徳野英治氏と天宙平和連合(UPF)ジャパンの議長だった梶栗正義氏の2人だ。