「食事制限もあるので、一緒に食事するのは1年でお正月くらい」

 ビキニフィットネス国内10連覇、世界一にも輝いた安井友梨さん(42)は、東京と名古屋で離れて暮らす夫との関係をそう語る。

 会社員時代に“単身赴任”を決意したとき、勤めていた外資系の会社が撤退して職を失った日、そして毎日1時間の電話……。過酷なトレーニング生活を常に支える夫との不思議な関係性について話を聞いた。

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安井友梨さん ©文藝春秋 撮影・佐藤亘

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――安井さんは世界大会に出ている間も、最近まで会社員生活と両立していたんですよね。

安井 そうですね。新卒で証券会社に入社して、転職はしましたけど3年前までフルタイムで働いていましたね。

「飲み会の帰りにラーメン屋で一人反省の日々でした」

――どんなお仕事をされていたんでしょう。

安井 最初の証券会社では新規開拓の担当で、「1日に100枚の名刺をもらってくるのが目標」という感じでしたね。家へ行ってチャイムを押してもお話してもらえないし、電話をかけても断られるか怒鳴られるか。夜の9時くらいに終わっても、そこから飲み会。帰りにラーメン屋で一人反省の日々でした。土日は疲れ切って夕方まで爆睡して、ほとんど外にも出ませんでしたね。

昔は四角いのがコンプレックスだというお尻も今はまん丸に 

――3年働いた後、外資系の銀行に転職したのは営業がイヤだったから?

安井 それも大きいですね。オーストラリア・ニュージーランド銀行の名古屋支店ができるというので応募して、営業事務として採用されました。でも「もう営業はうんざり」と思って転職したのに、入社してしばらくしたら「営業に行ってください」と言われて本当に驚きましたけど(笑)。

――その銀行で14年勤めることになりますが、前の職場と何が違ったんですか?