50万円で開業できる女風。しかし、男性向け風俗と比べ市場は小さく、儲けも少ない。低予算なのに成功しにくいのはなぜか? ノンフィクションライターの高木瑞穂氏の新刊『ルポ 風俗の誕生』(清談社Publico)より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/最初から読む

恋愛トラブルでもヤクザでもない…なぜ女性用風俗は儲からない? 写真はイメージ ©getty

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 シーシークラブ誕生からさらに10年後、新たな局面を迎える。

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 女風が大量発生するのだ。果たしてジャンルは確立され、いまや数は全国で300を超える。何が起きたのか。

女風が大量発生した背景

 東京・大阪・名古屋・福岡・北九州と派遣型女風店を5つ経営するスパホワイト「SPAWhite」グループ代表のあす香かさん(32歳)を訪ねた。「女性がこれほど風俗を求めていたとは、予想もしなかった」という。

 再興の先陣を切ったのは2017年11月、大阪に誕生した女性専用の店舗型マッサージサロン「ハミング」だ。育児に疲れているとき、知り合いから無料モニターに誘われたあす香さんは、ここではじめて女風のサービスを味わった。

「ただのマッサージだったのに、久しぶりに女性扱いされた気がしました。その肯定感から幸福と感動を覚えたのです」

 この体験が、女風開業のきっかけとなった。いまやブームを牽引する「東京秘密基地」や「萬天堂」に続き2018年4月、デリヘルと同じく派遣型風俗店の届け出をして、東京にスパホワイトの1号店をつくった。

 女風が急増したのはこのころからだ。