マイナス15度の極寒地で訓練した背景
「ノース・ウインド作戦」は空白期間はあるものの45年も前からここ北海道で米軍と積雪寒冷地における実働訓練を続け、作戦遂行能力及び相互運用性の向上を図っている。
とまあ官僚答弁のようだが、要するに噛み砕いていえば、日本が侵略されるのは暖かい南西諸島だけに限らない。寒い寒い雪国や北海道に敵が侵攻してきても、同盟、同志国との連携を図り、共同作戦により敵に反撃、撃退できるよう実戦的訓練を続ける必要がある。だからこうして続けていると、まあそういうことである。
我が国の領海・領土への脅威は中国による南西諸島への侵犯ばかりが注目されているが、ロシア軍によるウクライナ侵攻により、北の守りもおろそかにできないようになっている。相手がロシアになるか、北朝鮮か中国か、はたまたその全部となるかは別として、どこも冬は寒い国ばかり。極寒地での戦闘にも慣れているはずであり、それに対処すべき装備や訓練の怠りがあってはならない。
特に今年は台湾有事の脅威がますます高まり、中国による我が国への態度は硬化の一途を辿っている。それに対抗するためにも日米同盟による抑止力、対処力、さらに同志国との連携を一層強化すべきであろう。
空挺部隊約100名がパウダースノーに降下
かくして、マイナス15度という文字通りの極寒にもかかわらず、晴れ渡った青空のなか現れた米空軍のC-130J輸送機。そこから降下した約100名の降下部隊は無事、パウダースノーにその身の半分近くを埋めながら着地した。
パウダースノーがクッション代わりになったのか、降下した隊員は何事もなかったように、自らが背負ってきた落下傘を回収する。そして直ちに、待ち構えていた11旅団の車両に移動していった。
なお米軍の中には、2名の女性空挺隊員が目撃できた。彼女らも降下後は何事もなかったかのように、男性隊員とともに離脱していく。ちなみに日本の第1空挺団には、基本降下課程を修了し、その胸に「空挺徽章」を輝かせる女性隊員が2名おられたが、現在、女性の空挺団員はいない。


