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2018/08/11

本田圭佑はフィットするのか?

 東京五輪のOA枠に本田たちが手を挙げるのは、チームやOAに対する興味を喚起し、OA枠の議論を活発にさせる等々プラスになる。森保監督も早くからOAを起用してチーム作りを進める意向だ。自国開催のために予選が免除されているので、本番に向けてのチーム作りが今から可能だからだ。

香川真司 ©JMPA

 だが、どういう選手がチーム力を高め、メダル獲得のために誰が必要になるのかは、もう少しチーム作りを進めていかないと分からない。OAの選手を起用するにしてもチームのベースになるのは23歳以下の選手たちである。その上で見えてくるウィークポイントをOA枠で埋めていくことになるからだ。

 例えば本田が最終的にOA枠に入れるかどうかはチームに足りないパーツが攻撃的なMFであり、本田自身のプレーが高いレベルにあり、かつチームにフィットするか森保監督が見極める必要がある。経験だけを伝える存在であれば本大会には必要はなく、チーム作りの段階だけで十分だ。もちろん主力選手が怪我などで出場できないことになり、急遽ということもあるかもしれないが、2022年のカタールW杯を考えると絶対的な戦力にならない限りは、若い選手がプレーした方がいい。この選手ありき、ではないのだ。

森保一監督 ©文藝春秋

森保監督はどう利用する?

 ただ、本田の「東京五輪を目指す」発言は、東京五輪代表を目指す23歳以下の選手にとって大きな刺激になり、モチベーションになる。五輪登録メンバーはW杯の23名とは異なり、18名の少数精鋭だ。OAが3名フルに採用されると15名しか生き残れない。大変厳しい生存競争になり、彼らが代表の椅子を勝ち取るためにはOAが必要ないと思わせるようなパフォーマンスを見せ続けていく必要がある。森保監督は「(本田の言葉は)ありがたい」と発言しているが、チーム内の競争を促すために本田を利用しようとしているのであれば、なかなかのもの。柔和の顔の下には、まだまだ我々が知りえない指揮官としての奥深さがあるようだ。

 今後、チーム作りの段階でOAとしていろんなタイプの選手を招集し、試すことが可能になる。本田たちが招集される可能性もあるだろうが、東京五輪世代の面子を見るとウィークポイントはGK、ボランチ、FWか。日本代表クラスの名前が挙がるごとに盛り上がるだろうが、森保監督は、OAの選手とチームとの「融合」を冷静に見極めていくはずだ。OAは、チームを完成させる“仕上げ”になるのだ。

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