「いつものことで慣れている遅延」は0~10分で、「ほぼ毎日発生するため、予め織り込んで行動しており、不利益は少ない。ただし、年間を通じて大きなロスタイム」となる。原因は混雑で、対策としては予防、つまり利用者側の予測行動だ。4月は新入社員、進学などで不慣れな乗客が多く遅延しがち。寒くなれば着ぶくれラッシュで混雑する。

「しばしば発生するちょっとした遅延」は10~30分だ。同一路線で週に1回か2回の発生が観測できる。原因は急病人やドア挟み事故などだ。対策としては早期回復と予防としている。これも利用者側に原因があり、利用者が体調を整え、荷物などを管理するなど予防を心掛ける必要がある。

「稀な長時間遅延」は鉄道側が対策すべき

「稀に発生する長時間遅延」は30分以上の遅延で、多い路線では月に1回か2回程度発生する。原因は鉄道側の機器故障、自然災害、飛び込み自殺だ。原因は鉄道側にあり、対策として、情報提供による迂回の促しと早期復旧だ。

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「機器故障」は、JR東日本で1月16日に山手線、京浜東北線などで保守作業のミスにより停電、1月30日に常磐線で架線切断により停電、2月2日に京葉線の八丁堀駅で火災による運転見合わせが発生した。

それぞれ原因が異なるため、多様な事故が偶然発生したように見える。しかし、作業ミスや点検の見逃しが起きやすい環境に要因があるかもしれない。これはどの鉄道事業者にも起こりうることだ。原因と対策について、鉄道事業者間と国土交通省で共有してほしい。

遅延防止のホームドアは逆効果?

コロナ禍以降、国土交通省は統計データや対策などをまとめていないけれども、遅延についていくつか思い当たる要因がある。「ホームドア」と「ワンマン運転」と「相互直通運転」だ。

「ホームドア」の設置によって電車のドア開閉に時間がかかり、停車時間が長くなったように感じる。もともとホームドアは遅延の原因となる「乗客と列車の接触」を防止する設備だった。自殺だけではなく、酔客やスマホ歩きの人が列車に接触してケガをする。そうなれば電車を停めて処理する必要がある。