街で異彩を放つ改造車。そのド派手な見た目の裏には、オーナーたちの人知れぬ苦労がある。愛車に飽くなき情熱を注ぐ、彼らの意外な素顔に迫る!

 今回は、改造車チーム「匿名集団」でレクサスLSをカスタムする「A氏」をご紹介。

改造車に対するイメージを変えるため「匿名集団」というチームでイベントの映像を発信している

◆◆◆

ADVERTISEMENT

「自分だけの空間」を快適に

 幼い頃から父が車を弄っている姿を見てきたので、自分にとってカスタムはごく日常的な行為だったんですよね。

シザードアによりただならぬ雰囲気をかもし出すレクサスLS

 私が10代の頃はいわゆる平成VIPの時代でしたから、中学、高校と上がるうち、周りの先輩たちもそういう車に乗りはじめて。自分自身も、18歳で20系のセルシオを買って、それからずっとセダン系を弄ってきたんです。

 あ、一度だけワゴンRに乗っていた時期がありましたね。「軽ならお金かからないかな」と期待したのですが、結局ガッツリ弄っちゃうので……。あまり出費は変わらなかったんです(笑)。

マッシブなフェンダーがリアビューに迫力をもたらす

 そうやって、これまで何台も弄ってきましたから、車にかけた総額でいえばマンションが買えるくらいにはなっているでしょうね。なるべく計算はしないようにしていますが、今のLSの改造費だけでも500万円くらいになると思います。

 やっぱり世間的には、改造車って印象もよくないですし、これだけ車に注ぎ込むのはバカらしく見えるでしょうけど……。見方を変えると、「長い時間を過ごす場を自分好みにする」というのはそう変わったことじゃないとも思うんです。

4本スポークのステアリングは40系前中期の特徴

 たとえば車であっても、今は当たり前にナビやテレビがありますし、あとから芳香剤やドリンクホルダーを設置する人もいますよね。感覚としてはその延長に過ぎないんですよ。

 あとは車に興味がない人でも、一人になれる場って必要じゃないですか。自分の部屋にこもるとか、一人でカラオケ行くとか。私の場合は、たまたまそういう逃げ場が車しかなかったんですよね。

WORK製の3ピースホイールから覗くキャリパーにはレクサスのロゴ

「改造車乗り」というと印象が悪いですが、実際にイベントなんかで他のオーナーと話してみると、そうやってシンプルに「好き」を追求している人ばかりなんです。車を通じて色んな人の価値観を知っていくなかで、自分の世界が広がることもありますし。車に限らず、趣味の醍醐味はこういうコミュニケーションにあるんだろうなと。

車のほかにもカメラやスノーボード、水上バイクなど多趣味。新しい世界を知るのが楽しいのだとか

 だから今は、そういう面白さを若い世代に伝えたくて、TikTokでイベントの様子を発信しているんですよ。若い世代から「乗ってみたい」という反応をもらえるとやっぱり嬉しいですし、車離れといわれる今だからこそ、こういう趣味の場を少しでも残していきたいんですよね。

最初から記事を読む 「17歳のときに子どもができて」シングルで3児を育てるびっしりタトゥーのママ(29)…愛車の“改造セルシオ”と子どもたちの反応は?

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。