――それでも、「結婚したい」という気持ちはもともとあったんですか?

有村 結婚したい気持ちはあったんですけど、母親が働いて家計を支える家庭で育ったので、男性に食べさせてもらうみたいな感覚は元々なかったですし、女性が稼ぐことにも疑問を持っていませんでした。父親がマジメに仕事をするタイプではなかったのも大きいかもしれません。

 

――シンデレラ願望、的なものはなかった。

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有村 なかったですね。プロになった時に母親から「あなたが稼がないとこの家は食べていけないから」と言われましたし、誰かに養ってもらうとか専業主婦という選択肢は最初からなかった気がします。それもあって、小さい頃からお金についてはかなり意識してた気がします。

――「自分で稼ぐ」という意識はかなり強かった。

有村 体に染み込んでますね。プロになってある程度の金額を稼ぐようになっても、父が派手に使っちゃうことがあったりして、全然安心はできませんでした。知らない人に「お父さんにお金を貸してたんですが……」と連絡が来たこともあります。そういうバックグラウンドもあって、いくら稼いでも足りないみたいな感覚があるんです。

――恐怖心が原点にあるのですね。

有村 ただ父がいなければゴルフは始めてないし、プロにもなってないと思うので感謝はしていますけど、反面教師的な部分はありますね。

「智恵ちゃん、全然気を使わない人とご飯食べてるから来ない?」

――そんな両親をみて育った有村さんは、結婚相手の男性にどんなことを求めていたんでしょう。

有村 「ちゃんと仕事してる人」ぐらいしか考えてませんでしたね。収入の多い少ないはあんまり関係なくて、私に頼らなくても自立して生きていて、結婚してからも家計を一緒に支え合っていける相手がいいなと思ってました。

 

――今の旦那さんとはどんな形で出会ったんですか?

有村 知り合ったのは私が30歳の頃で、夫は元々は原江里菜さんの友達でした。原さんは本当に交友関係が広くて、その飲み友達の1人みたいな感じですね。一言にすれば“紹介”になるんですけど、ちょっと不思議な関係だったんですよね。

――どういうことでしょう?

有村 「智恵ちゃん、全然気を使わない人とご飯食べてるから来ない?」って誘われて初めて会ったんですよ。

――それは不思議な関係ですね、スポンサーさんとかではないんですよね?

有村 普通のサラリーマンですね。ゴルフが好きで女子ツアーもよく見ていたので、選手と話すのが楽しかったんだと思います。女子プロへのリスペクトが自然にあって、食事くらいならおごってくれる人、みたいな感じでしたね。