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不登校10年の当事者が語る「“不登校後”明るい子と暗い子を分けるたった一つの違い」

学校で評価されないなら、自分で評価軸を作ればいい

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不登校でも「心配のない子」の特徴

――不登校の小中学生は、全国で13万人以上いると言われています。小幡さんは不登校そのものを肯定して、不登校支援をしていますが、小幡さんや、起業家の家入一真さんのように、不登校を経験しても、社会で活躍できるケースと、不登校がきっかけでその後の人生が大きく変わってしまうケースがあると思います。その差はなんでしょうか。

小幡 不登校の子どもたちは、大きく分けて2パターンに分かれます。言われなければ不登校かどうかわからないような、明るい子。もう一方が、ひと目で「多分この子は不登校なんだろうな」と分かるちょっと暗い子。あくまで大まかなパターンという意味ですが、前者の明るい子は、心配ない場合が多いです。本人に精神的な問題がないので、学業や就職などの面でどういう支援をすればいいか考えればいい。この前会った子は、16歳でしたが、勉強ができすぎて、大学入試の問題もスラスラ解けちゃう。学校に通う意味を見出せない子でした。そういったポジティブな不登校の子にとっては、学校はあまり必要ないと思うんですよね。

――学校の授業のペースでは、遅く感じられちゃうんですね。

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小幡 はい。そういうポジティブな子がいるいっぽうで、後者のパターンのような、人とコミュニケーションを取るのが苦手だったり、自己肯定感が低くて将来に不安のある子もいる。同じ不登校なのに、何が違うんだろうかと、僕なりに相当考えました。一番大きな違いは、学校に行かなくなった後に「コミュニティ」があるかどうかでした。

 ポジティブな子たちは、学校以外に居場所があるんです。例えば音楽が好きで習い事に通っているとか、プログラミングが得意で、プログラミングを通しての友達がいるとか。学校に行かなくなった時間を、何か好きなことや得意なことに使って、そこに関係するコミュニティに所属していく。それが一つの「正しい不登校のやり方」だと思っています。

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自分の評価軸を変える

――小幡さんは、学校に通わなくなった後も、不登校の子などを支援する適応指導教室に行っていたり、ゲームや囲碁をやっていたそうですが、それが「コミュニティ」になっていたんですか。

小幡 実家から徒歩2分のところに、不登校のいとこがいたのも大きかったです。一緒に適応指導教室に行って、そこで一緒にゲームや囲碁をする仲間ができました。僕は、ゲームを30000時間くらいしたんですよ(笑)。特に、遊戯王のカードゲームにはまって、中学の頃には自分で大会も主催していました。そういう経験がいま、確実に役に立っているなぁと思います。

 運動や勉強など、学校における評価軸では評価されなかった僕ですが、違う軸では自分が評価されることを知った。自分なりに、評価軸を変えることが大事なんだと分かったんです。いまも、自分がどういう軸で戦うか、ということは常に考えていますよ。