たとえ後ろめたい行為をしていなくとも、スマホの中身を第三者に覗き見られるのは、誰しも嫌なもの。それが家族や友人ではなく、警察などの捜査機関だったとしても同様です。自分には関係ない話かと思いきや、海外旅行の入国審査でスマホの中身を見せるように言われ、写真のアルバムを隅々まで見られたという話もあります。

 海外だとこうしたケースはより高い頻度で起こっており、政治活動を行っている人や、それを取材するジャーナリストは、それに伴って拘束され、命の危険にさらされることもしばしば。こうしたことから最近のスマホは、容易に中身を覗き見ることができないセキュリティ機能を搭載するケースが増えています。

 そんな中、先日海外で話題になったのが、事件の捜査で家宅捜索されたワシントン・ポスト紙の記者がiPhoneの「ロックダウンモード」を有効にしていたことで、米連邦捜査局(FBI)がデータを読み取るのに失敗したという事例です。iPhoneにおける「究極のプライバシー機能」と言われるこのロックダウンモード、具体的にどのような機能で、どのような場合に役立つのか、実機を使ってその挙動をチェックしてみました。

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iPhoneの「ロックダウンモード」。2022年リリースのiOS 16で追加された機能で、現行のiPhoneほぼすべての機種で利用できます

FBIも手を焼いた「ロックダウンモード」とは何なのか

 iOS 16から搭載されているこのロックダウンモード、分類上はセキュリティ機能の一種ですが、パスコードやFace IDでロックを厳しく制限したり、またデータを暗号化したりといった類の機能ではありません。ロックダウンモードを有効にしていても、ひとまずログインさえできれば、iPhoneから可読状態でデータを取り出すことは容易にできてしまいます。