《対立していた暴力団とも和解》
リンチ事件以降、さらに捜査が進む中で、暴力団との関係も明らかになっていった。手元に、当局が作成したナチュラルに関する内部資料がある。中には次のような記述があった。
《かつて大規模な乱闘事件を起こし対立していた暴力団とも和解し、それを機に連携するようになり、スカウト行為を行う場合に対価としてみかじめ料を支払っていることが確認されている。既存の暴力団とは共存関係にあり、多額の資金が流れていると見られる》
「本職」と呼ばれる暴力団とは、ガチンコでやり合って消耗するより上手く付き合っていく方が得策と考えたようだ。
「乱闘事件後に手打ちした住吉会幸平一家だけでなく、山口組などとも関係を深めていき、後ろ盾を得て全国の繁華街にどんどん進出していくようになった。暴力団側もスカウトの活動を容認する見返りに収入が得られ、互いにWin-Winでビジネスにあたれるようになったということだ」(スカウト業界関係者)
「まさかこんなにやばい組織になるとは」
ナチュラルという組織の実態が浮き彫りになるにつれ、当局の認識も刷新を迫られていく。
「それまでは所詮、若い奴らのスカウトグループだろうと。まさかこんなに巨大でやばい組織になるとは。現場も上層部も過小評価しているところはあった」(警視庁捜査員)
ナチュラルが最凶違法スカウトグループへと拡大した背景には、暴力による支配に加え、強固な組織性と厳しい内部統制があると指摘されている。(つづく)
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