今や声優としてはもちろん、朝ドラに大河に民放主演ドラマにと、俳優としても確固たる地位を築いている津田健次郎。2023年には50代にして写真集『ささやき』を発売し、大ヒットを記録した。
そして今年3月14日には、声優活動30周年を記念した『津田健次郎 PHOTOBOOK since 1995』(講談社)を刊行。『週刊文春』2026年3月19日号(3月12日発売)では、その未公開カットを含む厳選写真を巻頭グラビア5ページにわたって掲載している。
主演ドラマ『ラムネモンキー』から『週刊文春』連載中のエッセイ「つだぶん」に込めた情熱と苦悩まで、ツダケンの“今”を特別にお届けする。(全2回の2回目/最初から読む)
津田健次郎さん 撮影:𠮷田崇/©講談社
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仕掛けが無数に張り巡らされたドラマ『ラムネモンキー』
取材当時、津田はドラマ『ラムネモンキー』(フジテレビ系)の撮影まっただ中だった。反町隆史、大森南朋と共にトリプル主演を張り、現代と1988年を行き来する“青春回収ミステリー”に挑んでいる。
「いよいよクライマックスを迎えますが、やっぱり古沢良太さんの脚本はとんでもない。非常に緻密で、演じている僕らですら『あっ、こんなところまで伏線だったのか』と驚くような仕掛けが無数に張り巡らされているんです」
演じるたび、そして観るたびに“発見”があるという物語。出演オファーの段階で脚本は8話まで揃っていたという。
「続いて年内に10話まで、そして年明けに11話の分をいただきました。割と早い段階で脚本(ホン)を読ませていただけたのは本当にありがたかったですね。1話だけだとどう転がっていくかがまったく読めないドラマですから。オープニングに忍ばせてあったあらゆるネタが、回を重ねるごとに、二転三転しながらすべて繋がっていく。各話ごとの仕掛けはもちろん、やはり“全話を通じての企み”が凄まじいんです。きっと最後まで観終わっていただいたら、すぐに頭から観直したくなると思います」
津田が演じるキンポーこと菊原紀介は、心優しく内気な人物ながら、彼の見せ場である4話では力強く苛烈な眼差しを見せるなど、多面的な魅力を持つ。
「キンポーが抱えているドラマは4話で一度クローズアップされて、その後、さらに本題に入っていく中で、彼自身も色々なものを見つめ直していくと言いますかね。反町くん演じる“ユン”、南朋くん演じる“チェン”と共に、三者三様に“おじさんクライシス”を乗り越えていく。登場人物だけでなく、彼らを生み出した古沢さん、それからプロデューサーの成河(広明)さんも演者の僕らと同世代なんですよ。だからこそ、作り手の生の体験と想いもドラマの中にかなり入っていると思うんです」

