恐怖によって支配する「テロリスト的」手法
こうした戦術の変化について、トッド氏は強い警告を発する。
「このような手法を用いることで、アメリカは事実上『脅迫の帝国』へと変貌しつつある。その国際関係への関与の仕方は、脅しによって相手を支配するテロリスト的な手法です」
その象徴として、トッド氏はこう指摘する。
「米国内で国防総省よりもCIAの重要性が増しています。これは米国のあり方が変貌していることを示しており、非常に深刻な事態です」
トランプ自身が現実から乖離している
トッド氏は今回のイラン攻撃が米国の「第三の敗北」になるかという問いに対し、情報の混乱を指摘しつつ、次のように述べた。
「分析を困難にしている大きな要因の一つは、トランプ大統領自身が現実から乖離しているように見え、そうした発言を繰り返している点です。
まるで全能であるかのように語り、自ら米国の万能性を信じ込んでいるようです。彼自身が、実際に何が起きているのかを本当に理解しているのか、私には確信が持てません」
副大統領ヴァンスの沈黙は何を意味するか
そして、トッド氏が注目するのは、副大統領J.D.ヴァンスの沈黙である。「彼が何を考え、どのような立場にいるのかが全く不明であり、これが現状を読み解く一つの手がかりになると思います」
ヴァンス氏は「トランプの側近の中で間違いなく最も知的な人物」だとトッド氏は評価する。その彼が姿を消していることが、政権の混乱を物語っているというのだ。

