今年3月、ニデックの会計不正に関する調査報告書を第三者委員会が発表した。この報告書の内容を、ジャーナリストの井上久男氏が解説する。

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「最も責めを負うべきなのは、永守氏であると言わざるを得ない」

 ニデックの会計不正問題を調査していた第三者委員会(委員長=平尾覚弁護士)は、3月3日に記者会見して不正の概要や要因などを発表した。調査結果を受けて、ニデックは、減損損失が今後2500億円程度発生する可能性があると発表した。

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記者会見するニデックの岸田光哉社長 ©時事通信社

「永守氏は、一部の会計不正を容認したとの評価は免れない。(中略)今般発覚した会計不正について最も責めを負うべきなのは、永守氏であると言わざるを得ない」

 第三者委員会は調査報告書で創業者の永守重信氏の責任について断じた。

「カリスマ経営者」の名誉を恣にし、五十余年にわたって経営トップの座に君臨した永守氏だが、彼自身が不正に関与していることが第三者委員会によって認められた。永守氏は調査報告書が出る前に、代表取締役、グローバルグループ代表を辞任(2025年12月19日付)。名誉会長に退いていたが、2026年2月にそれも辞任し、表舞台から身を隠した。

ニデック創業者の永守重信氏は、第三者委員会報告書が発表される前に経営トップの座を辞した ©時事通信社

 月刊『文藝春秋』2026年1月号(12月10日発売)で、筆者は「ニデック永守代表の落日」と題する記事を執筆した。そこで、会計不正に関するいくつかの“疑惑”を指摘したが、今回発表された第三者委員会による調査報告書によって、その“疑惑”が事実であったと裏付けられた。