記事で筆者は、「経営中枢を知るニデック関係者」の下記証言を紹介し、2021年頃の時点で会計不正事案が1000億円を超えていた疑いがあると指摘した。
「監査される側」と「監査する側」の一線を越えた
〈「関氏はCEO当時、減損処理をするべきなのに処理していないなど、不適切会計事案がどれほどあるか、意思決定した時期とその額をリストアップさせました。すると、当時で1000億円を超える不適切な案件が見つかりました」〉
「関氏」とは、2022年9月に辞任した元社長兼CEOの関潤氏のことだ。調査報告書では、2022年度第4四半期の時点で、減損処理すべきだった資産が1600億円余りあったとされている。ニデック関係者の証言内容が正しかったと言えるだろう。
さらに記事では、ニデックの不正会計問題に関して、担当監査法人が本当に適正な監査をしてきたのか疑問だ、とも指摘した。
〈経営中枢にいた別の元役員は「ニデック担当の公認会計士A氏について、永守氏が『俺の子分だ』と言っているのを聞いたことがある」と明かす。これも事実だとすれば、永守氏と担当公認会計士の関係が、「監査される側」と「監査する側」の一線を越えたもののように聞こえる。担当公認会計士がニデックの決算に対して厳正に対応できていたのか、疑念を抱かざるをえない〉
※ニデックの監査を担当していたPwC京都監査法人について、第三者委員会はどのように言及したのか。月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」に掲載されている全文でお読みいただけます(井上久男「『最も責を負うべきなのは、永守氏』第三者委員会の調査報告書で暴かれた“カリスマ経営者”の虚像」)。
