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「年間3600トンのうち1000トンを公的部門が」
そしてこの市場の構造を根底で支えるのが、中央銀行による金の大量購入である。豊島氏によれば、現在、世界の中央銀行は年間1000トン近い金を外貨準備として買い入れている。年間の金の生産量はおよそ3600トン。そのうち約3割を公的部門が持っていくことになる。「民間の我々は残りの2600トンという、限られた中での奪い合いになる」と豊島氏は指摘した。欧州では外貨準備に占める金の価値がユーロを上回る異常な現象も起きているという。
中央銀行は一度買えば簡単には手放さないと考えられる。スーパーリッチと呼ばれる超富裕層も同様に長期保有を前提としており、投機筋が売りを出しても動じない。こうした構造的な買い手が存在する限り、金価格の下支えは続くというのが豊島氏の見立てである。
