AIと金市場の密接な関係

 さらに現在の金市場では、AIによるトレーディングプログラムがボラティリティを増幅させている。豊島氏がニューヨークのトレーディングルームを訪れたところ、「シーンとしている」にもかかわらず画面の数字は猛烈に動いていた。トレーダーの仕事はAIプログラムの選択とサーバー冷却の管理になりつつあるという。

「AIプログラムの習熟度はまだ高いとはいえない」と豊島氏は指摘する。これが「買いが買いを呼び、売りが売りを呼ぶ」という一方向への増幅現象を生んでいる。

 

 豊島氏の結論は明快だ。

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「乱高下を繰り返しながら、レンジの下値が切り上がっていく」

 今後1か月は5000ドルから5400ドルのレンジを想定しつつ、下値は徐々に切り上がっていくとの見通しを示した。グラフは細かい凸凹があれども、大きなラインで見れば右肩上がり——それが今後の見立てだと語った。

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