文藝春秋PLUSの番組「BUNSHUN MONEY SCHOOL」に、ゴールド運用歴50年超の貴金属トレーダー・豊島逸夫氏が出演し、イラン情勢が緊迫する状況下での金相場の展望を語った。(全2回の1回目/続きを読む

※この番組は2026年3月5日に収録されました。

【イラン情勢・金価格はどうなる】金トレード歴50年の第一人者が解説|金マーケットは「二極化している」|短期・長期ダブル予想【豊島逸夫】

(初出:「文藝春秋PLUS」2026年3月10配信)

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「史上最高値の更新が、この1年続いてきた」

 豊島氏はまず、金価格の大きな流れを整理した。

「簡単に言えば、金の価格が歴史的な史上最高値を更新し続けるという状況が、この1年続いてきた」

 ニューヨーク金先物は1月末から2月にかけて5400ドル台に到達。そこにイラン情勢の緊迫が重なり、「有事の金」として一段の上昇が期待された。

 しかし蓋を開けてみると、一時5400ドルを突破した後、じわじわと値を下げ、瞬間的に5000ドルを下回る場面もあった。

金市場も「肉食系」と「草食系」に二極化

 豊島氏は、現在の金市場が明確に二極化していると指摘する。一方はFX感覚で短期的に一儲けを狙う「肉食系投資派」。金そのものが欲しいわけではなく、売買益を追う層である。もう一方は、毎月コツコツと積み立てを続ける「草食系投資派」。NISA感覚で3年、5年、10年と長期で金を蓄える人々だ。

豊島逸夫氏

 この二極化は世代間の違いとも重なると豊島氏は言う。氷河期世代は「金で一儲けなんて話は逆に怪しい」と守りの発想で臨み、レンジの下値を質問する。一方、バブル世代は「あの夢が忘れられない」と攻めの姿勢で上値を聞いてくる。