深夜、帰宅途中の車のヘッドライトが路地に浮かび上がらせたのは、白い足だった。
「見間違えかもしれませんが、道路に足のようなものが転がっていました……」という通報を受けて警察が駆けつけると、右足の靴下以外は全裸の女性が死んでいた。
被害者は48歳のシングルマザー、青木怜子さん。彼女の自宅の玄関まで、わずか2メートルの距離だった。平成14年、神奈川県で起きた事件のダイジェストをお届け。なお登場人物はすべて仮名である。
徹底的に破壊されたシングルマザーの遺体
司法解剖の結果は凄惨なものだった。怜子さんはレイプされた上に首を絞められて殺され、腎臓と肝臓が破裂。鼻骨骨折、左肋骨4本・右肋骨11本の骨折という重傷を負っていた。それほどの暴力を受けながら、現場周辺の住民は誰も悲鳴も物音も聞いていなかった。
捜査当局はある結論に至る。「怜子さんは別の場所で殺され、自宅前まで運ばれてきたのではないか」。そうなれば、自宅の場所を知っている顔見知りによる犯行の可能性が高い。だが怜子さんの周囲を調べても、恨みを買うような人物像はまったく浮かんでこなかった。職場の同僚は「仕事で恨まれるようなことはないと思う」と首をかしげるばかりだった。
事件はその後、長く未解決のまま時が流れた。ある番組がイギリスから超能力探偵を招いて霊視を試みるほど、社会的な関心を集めたコールドケースとなった。
状況が一変したのは7年後。別件で逮捕された男のDNA型が、怜子さんの靴下に残されていた精液と一致したのだ。
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48歳シングルマザーを殺害した「男の正体」とは……。本編は、以下のリンクからお読みいただけます。
