リチウムイオン電池が「爆弾」と化す理由
原因の一つは電圧と電流の差です。乾電池は1本あたりの電圧が約1.5Vと低く、最大電流(一度に送れる電力の強さ)もそれほど多くありません。そのため、たとえショートしてもじわじわと発熱する程度で、即座に火災につながるケースは稀です。一方、リチウムイオン電池は1本で3.7Vと乾電池2本分以上の電圧があり、さらに最大電流は乾電池の100倍近くに達します。ひとたびショートすれば瞬間的に激しく発火し、火災の原因となるのです。
また、構造上の違いもあります。一般的な乾電池や従来の充電池は、内部の化学物質に安定した「固体」を使用していました。しかしリチウムイオン電池は、揮発性と発火性が高い「液体」(有機溶剤)を使用しています。そのため、電池を覆う金属ケースが損傷したり、ショートによって異常過熱が起きたりすると、ガスボンベのように内部が膨張。そこから漏れ出した発火性の溶剤にショートの火花などが引火し、一気に爆発・炎上するのです。
現在、リチウムイオン電池を使用した製品は数えきれないほど流通していますが、中には安さだけを追求した粗悪な電池を使った製品も存在します。安全のための保護回路の搭載は義務付けられていますが、回路が極端に簡略化されていたり、そもそも保護回路がなかったりする製品が出回っていることが大きな問題となっています。
より安全で信頼性の高い製品を購入するために、次の4つのポイントに注意してください。なお、USB充電器や充電ケーブルを購入する際も同様の注意が必要です。これらも発熱や発火の原因になり得るからです。
家電のプロも実践する“ハズレ”を引かない製品選び
とはいえ実のところ、量販店のバイヤーや家電のスペシャリストでも、確実に良品を見抜くことはできません。なぜなら老舗メーカーの製品や一流企業のノートパソコンであっても、リチウムイオン電池の不具合による事故やリコールが発生しているからです。
ここでは、粗悪品を掴まされるリスクを最小限に抑え、安全な製品を選ぶためのノウハウをご紹介します。
■やってはいけないことその1:家電量販店以外で購入する
家電量販店で販売されている製品は、バイヤーによって厳選されているため、比較的安全性が担保されています。実店舗でもオンラインショップでも構いません。これにより、多くの粗悪品をあらかじめ排除できます。
