また日本では、ニュースによって世論が作られ、それによって政策が変わることさえ珍しくありません。

ほかの国なら、政策を変えるのは、客観的な「統計情報」に基づいた議論によってなされます。日本を含めて、ほとんどの先進国で統計調査を行うのはそのためです。

ところが日本では、「確率的にはとても珍しいことが起きた」からニュースになっているのに、なぜか、その確率的に低いことへの「世間の注目度」によって、政策が変わってしまうのです。

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テレビを観るときに覚えていてほしいのは、「犬が人間を噛んだ」ではニュースになりませんが、「人間が犬を噛んだ」ときにニュースになるということです。

和田 秀樹(わだ・ひでき)
精神科医
1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、アメリカ・カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長。幸齢党党首。立命館大学生命科学部特任教授、一橋大学経済学部非常勤講師(医療経済学)。川崎幸病院精神科顧問。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わっている。2022年総合ベストセラーに輝いた『80歳の壁』(幻冬舎新書)をはじめ、『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『老いの品格』(PHP新書)、『老後は要領』(幻冬舎)、『不安に負けない気持ちの整理術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『どうせ死ぬんだから 好きなことだけやって寿命を使いきる』(SBクリエイティブ)、『60歳を過ぎたらやめるが勝ち 年をとるほどに幸せになる「しなくていい」暮らし』(主婦と生活社)など著書多数。
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