ぐんぴぃが一番「ブリコラージュしたなぁ」と思った瞬間
坂井 高橋さんも、『TVディレクターの演出術:物事の魅力を引き出す方法』[ちくま新書]という書籍の中で「どうしてテレ東でユニークな企画が生まれるかというと、リソースの制約があるからだ」といったことを書かれていたんですよ。他のキー局と比べてお金もない。でも、だからこそ企画が生まれやすい。昔はよくわからなかったけど、ブリコラージュすると今あるものによく気づく、という話です。
ぐんぴぃ 自分の強みにも気づけるかもしれない。
坂井 ビジネスにおいてもそうだなと思っているんです。ベンチャー企業で伸び続けている企業とそうではない企業、何が違うのかなと考えたんですけど、伸びている方はブリコラージュを最初にしているんですよね。とりあえずまず収益が上がる、儲かる事業から始めている。でも失敗している方は、最初から派手なもの、きれいなものばかりやろうとするんですよ。だからブリコラージュという概念を持って、今ある素材で勝負した方がいい。ちなみにぐんぴぃさんが一番「ブリコラージュしたなぁ」と思った瞬間はいつですか?
ぐんぴぃ 僕のYouTubeチャンネルはお金がずっとなかったので、いかにもYouTube的なお金を遣った企画ではなく、いかにお金を遣わない企画ができるかを追求した。結果として企画の面白さに気づけた。お金を遣わないってことは、みんなが観た瞬間から真似できちゃう。
坂井 ミーム化しやすいってことか!
ぐんぴぃ そうです。お金を遣わない方が面白いとすら思い始めている。
坂井 その方が“雑草魂”によって事業がうまくいっている人が多いんですよ。
ぐんぴぃ 僕は邪道だと思いながらやっていたんですけど、これが意外に本流だったりするのか。
坂井 最初から大企業で潤沢なリソースを与えられたりしている人の中には、お金を生み出す大切さについての意識が欠如している人もいると思っています。お金は湯水のように湧いてこないわけなので、「利益の重み」を意識する必要があると考えています。話を戻すと、ブリコラージュが大事で、テレ東にはこういう考え方が生まれやすかったんだと思う。例えば、佐久間さんはタレントを見た時に、「◯◯がない」ではなく、「◯◯が面白いな」と考えるのではないか? 「◯◯がない」ではなく「◯◯がある」と発想するだけで人を見る時の“レンズ”が変わるじゃないですか。素材の良さをちゃんと見つけようとしているし、調理方法とセットで考えている。そういうところが佐久間さんの良さなんだろうなと思うんですよね。
ぐんぴぃ あるものでやっていく、素材を出していく。
