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量子コンピュータとは何なのか?
では、この量子力学の性質がコンピュータとどうつながるのか。従来のコンピュータは情報を0と1の二進数で表し、その掛け算や足し算を高速に大量処理している。だが「計算をする際に0と1の掛け算や足し算しか使ってはいけない、というルールは本来ない」と藤井氏は指摘する。
量子力学の重ね合わせを情報に応用すれば、「0でもあり1でもある」状態、量子ビットを扱える。量子ビットに対しては、従来の演算にはない「量子力学で許された、より一般的な計算」が可能になる。藤井氏は「計算の原理を根本的に改め、作り直すのが量子コンピュータの役割」と述べた。
「スパコンで数万年」が「数秒」に
2019年にGoogleが発表した「量子超越」では、スーパーコンピュータで数万年かかる問題を量子コンピュータが高速で解いた。
藤井氏は「量子コンピュータにとって得意な問題であれば、スーパーコンピュータよりも圧倒的に高速。スーパーコンピュータで何万年、何十万年とかかる問題が、数秒で解ける時代になっている」と語る。ただし万能ではなく、「何でもかんでも速くしてくれるというわけではない」とも付け加えた。
計算の原理そのものを書き換えるからこそ、従来のコンピュータでは手の届かない問題で、量子コンピュータの真価が発揮される。
