「すぐにでも旧姓に戻したい」「書類に名字を書くたびに胸が痛む」
最終的には、「理解してくれないなら親子の縁を切ることも考える」と伝えると、父親はようやくあきらめたというが、互いにしこりが残ってしまったという。
「父は、親戚に『息子を取られた』などと話しているようで、それを聞いて、また悲しくなりました。私自身も、改姓に納得はしているものの、書類などに新しい名字を書くたびに胸がズキッとするような複雑な思いがあります。夫婦別姓が実現するなら、すぐにでも旧姓に戻したいですね」
慶應義塾大学 文学部 阪井裕一郎と一般社団法人あすにはによる「選択的夫婦別姓、事実婚当事者の意識調査」によれば、改姓を負担に感じ結婚を待機している人数は、日本全国で58万7000人と推計されるそうだ。
選択的夫婦別姓の法制化に向けて活動する一般社団法人「あすには」の代表理事・井田奈穂氏によると、海外で結婚の手続きをすることで別姓のまま夫婦として認められているケースもあるという。
「高市総理が進めている『旧姓の法制化』は、夫婦別姓を望む人たちの思いを阻むことになります。海外別姓婚は現在の抜け穴的な方法ではありますが、資金力がないと難しい。さらに、医療や保険の分野で正式な家族として認められない事例もあります。本質的な解決策とは言えません」(井田氏)
海外では夫婦別姓を認めない日本の制度を人権侵害と見る向きもある。世界の極東で、歪な夫婦制度が咲き誇っている。
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