現状でまったく達成できていない「タイムアウト」の課題は、「上階で勤めるオフィスワーカーのランチ利用獲得」だ。最近は単価1500~2000円程度のお得なランチメニューを設定、水の無料提供(ただし午後3時まで)もようやく始めたものの、まだ知られていないこともあってか、未だに「タイムアウト」はオフィスワーカーから避けられたままだ。
また、目の前にある緑地「うめきた公園」で過ごす「子供連れファミリー層」も、移動距離にして100mもない「タイムアウト」を利用しない。
なにぶん、最短距離で見えている「タイムアウト」入口は急な折れ曲がった階段であり、迂回してエスカレーターを使えるバリアフリー動線が案内されていない。頑張って子供を連れてフロアにたどり着いても、「タイムアウト」のまともなキッズメニューは「子供用うどん」くらいしかなく、選択肢に困るばかりだ。
だいたい、モナリザ像をスプレーで塗りつぶすような現代アートが飾られるゲートを入って、ことさら大音響のレゲエミュージックを流すフードコートに子供を連れて行くには、保護者目線として骨が折れる。
フードコートというより「サブカルチャー的な薄暗い空間」としてのデザインを打ち出し過ぎているのも、子連れファミリー層が「タイムアウト」に入っていかない原因だろう。どうやら、閑散としている理由は、タイムアウトの「根本的な店づくり」にありそうだ。
外国人客は「高額商品より丸亀製麺」
それでも、開業当時の「タイムアウト」は、インバウンド(訪日客)集客のカギとして期待されていたが、こちらにも避けられている。実際に利用した外国人の方数名に聞いたところ、普段は厄介者扱いされることもあるインバウンドの方に、ちょっと同情するような理由も聞かれた。
グラングリーン近辺のエリアは、関西国際空港への列車が発着する「JR大阪駅・地下ホーム」や、ホテル阪急レスパイア大阪などのラグジュアリーホテルが集積する“インバウンド・富裕層密集エリア”だ。