「並ばない万博」と銘打っていたものの、フタを開ければ想定を超える連日の大行列。開幕当初、入場者数が低迷していた大阪・関西万博(以下、大阪万博)だが、5月31日には1日の一般来場者数が過去最高の16万2000人(速報値)となり、初めて15万人を超えた。その後も6月28日には20万人を超えるなど、ゴールデンウィーク以降は増加傾向が続いている。
当初の大阪万博への批判の一つに「会場内で提供している食事の値段が高過ぎる」というものがあった。そば1杯が3850円、餃子3個で2300円などなど、たしかに高い。また、一部フードコートでは座るために550円の席料が必要で、払わない人は強制立ち食いという、驚きのシステムも登場した。
そのため「庶民は来るなということか」という、怨嗟の声がSNSに渦巻いていた。食い倒れの街、大阪の市内には、うどん、たこ焼き、お好み焼き、豚まんなどの安くておいしい庶民派グルメが溢れ返っている。それに対して、万博グルメが悪目立ちした。
果たして開幕から3カ月が経過したいま、どんな状況なのか。万博会場を訪問し、値段に見合った代物かどうかや、客入りの具合などを検証した。
「3850円の“えきそば”」の実態は…
まずは、まねき食品のレストラン「MANEKI FUTURE STUDIO JAPAN」から。超高額、3850円のえきそばを提供する店だ。
