偏差値30台から東京学芸大学を専攻首席で卒業し、東大の大学院で日本画を研究。その後、社会人1年目でギャルになった由女さん(26)。もともと美術の先生を目指していた彼女がギャルに目覚めた意外な理由から、教職をめぐる問題、また日本画の魅力についても聞いた。(全3回の2回目/3回目につづく

由女さん ©志水隆/文藝春秋

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東京学芸大学に通いながら東大大学院の研究生になったワケ

由女さん(以降、由女) (会議室に貼ってあるカレンダーの絵を見て)あれも日本画ですよ。

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――そうなんですか。全然それっぽく見えないです。

由女 村上裕二さんの作品ですね。村上隆さんの弟です。

――全然知りませんでした。

由女 この人は今No.1日本画家であり、日本美術院展の顔みたいな人です。ウルトラマンとかゴジラも描いてるんですけど、まあ、知らんがなって思うじゃないですか(笑)。

「日本画」って、「日本」の名を冠しているにもかかわらず、まったく普及してないんですよ。

――由女さんは東京学芸大学に入ってから日本画を専攻されていたんですよね。

由女 学部2年生から日本画研究室に入ったんですけど、自分なりに突き詰めて考えた時に、「閉じてる」と思ったんですね。4月に入って10月にそう思ったんですけど(笑)、今でもその思いは変わってなくて。

 日本画をすばらしいものだとは思っているんだけれど、世間とめちゃくちゃギャップがあるんで、それを埋めたり、良くないところを直したりしたいなと思って、東大大学院の研究生になりました。

東大の大学院を卒業した由女さん

美術の先生を目指していたが、バーンアウトしてしまった

――もともとは美術の先生を目指していた中、早々にバーンアウトしてしまったそうですね。

由女 それもあって東大の研究生になったんですけど、子どものために何ができるのか、どういう先生であるべきなのかとか、学校というのはこういう場所であるべきだとか、「べき」でむちゃくちゃ考えて、考え過ぎて専攻首席で卒業するんですけど(笑)、学部2年生ぐらいで早々にバーンアウトしちゃったんですね。

――理想と現実にギャップがあった?

由女 私みたいな理想に燃えてた人が先生にならないんですよ。成績優秀者ほど先生になっていない現実がありましたね。