日本経済の中心地、東京・丸の内から“マル秘”財界情報をくわしくお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「丸の内コンフィデンシャル」。最新号からダイジェストで紹介します。
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新浪前会長との因果
サントリーホールディングス(HD、鳥井信宏社長)が、第一三共(奥澤宏幸社長)から鎮痛剤「ロキソニン」や総合かぜ薬「ルル」などを手掛ける一般用医薬品子会社を買収すると発表した。買収金額は約2400億円。20年ぶりの医薬品事業再参入が話題だが、実は第一三共にとって十年越しの売却だったことの方が意味は重い。
サントリーHDは1979年、2代目社長だった佐治敬三氏が医薬品事業に参入したが、鳴かず飛ばず。2005年に息子で現会長の佐治信忠氏が、第一三共の前身である第一製薬に事業を売却した。信忠氏時代にサントリーの医薬事業本部長だった中山讓治氏は後の第一三共社長兼CEOだ。
一方、第一三共の一般用医薬品事業売却は十年来の懸案だった。医療用医薬品に比べて利益率が低いからだ。「アクティビストに目を付けられたら、いの一番に『売却しろ』と言われる事業」(製薬業界幹部)だという。
この頃のサントリーHD社長は、14年10月に就任した新浪剛史前会長(昨年9月に退任)。当時のサントリーが手を出さなかったのは、「ウイスキーの『ジムビーム』に注力していた新浪さんが興味を示さなかったから」とサントリー関係者は言う。奇しくも今回の買収は、新浪前会長が麻薬取締法違反容疑で書類送検される前日に発表されたものだった。
今、一般用医薬品事業をサントリーが買う理由は主に2つある。
※この続きでは、飲料大手幹部が業界の内情を語っています。約5500文字の全文は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2026年6月号に掲載されています(丸の内コンフィデンシャル)。

