――中学生の時のように、「学校に行きたくない」と考える日も出てきたのではありませんか?

米田 いえ、学校に通うこと自体はむしろ好きでした。今でも母校のことは大好きで、高校生活には無念や悔いは全くありません。学校行事の企画を考えたり、友達とばかばかしい話をしたりしているときは何も気にならないんですよ。成績をバカにされるなんてこともありませんし、和気あいあいと過ごせる。ですが定期テストや模試が近づいてくると、普段の話題に成績とか志望校選びなどが混ざってくる。すると、その度に「いつまでもよくならない自分の成績」が頭をよぎって、焦るんです。

 ただ焦るけれども、行動に移せるわけではない。だから成績が上がらない。そして、テストを過ぎれば抱えていた焦燥感も忘れ去られ、またいつもの楽しい日々に身をゆだねる。でもゆっくりと、確実に受験は近づいてくるんですよね。

ADVERTISEMENT

写真はイメージ ©︎Paylessimages/イメージマート

レベルを下げた志望校にも合格せず親は「本当にその大学に行くの?」

――受験が近づいてきて、一念発起して頑張ろう……とはならなかったのでしょうか?

米田 いえ、高3になっても相変わらず、勉強しようにも手につかきませんでした。受験生になっても全く成績が良くならず、余裕で受かる実力なんてないからこそ、必死で勉強しないといけない。それなのに、スマホでYouTubeばかり見てしまうんです。親も心配だったようで、5月終わり頃から夏過ぎにかけて、何度も「志望校はどうするの?」と聞かれました。

 受験が終わって、かなりレベルを下げた志望校にすら合格しなかったのは親にとっても驚きだったようで、「浪人しないの?」「本当にその大学に行くの?」と何度も聞かれました。ただ私の中では「もう大学受験は切り上げる」と決まっていたので、「もういい」と強めに断言したらそれからは何も言われなくなりました。正直「もう大学受験はこりごりだ」と、かなりの精神的苦痛を感じていたことも事実でした。