日本経済の中心地、東京・丸の内から“マル秘”財界情報をくわしくお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「丸の内コンフィデンシャル」。最新号からダイジェストで紹介します。

東海銀行再来の予感

 中京圏で地銀再編の胎動が始まっている。

 5月13日、愛知県を地盤とするあいちフィナンシャルグループ(FG、伊藤行記社長)と、三重県を地盤とする三十三FG(道廣剛太郎社長)が経営統合に向けて基本合意したと発表した。県境を越える広域再編で、統合すれば総資産は11兆円超に及ぶ。

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あいちフィナンシャルグループの伊藤行記社長(左)と三十三フィナンシャルグループの道広剛太郎社長 ©時事通信社

 統合を急いだ背景には二つの要因があった。一つは、近隣のライバル行の再編だ。

「東海地区では地域金融機関の再編が相次いでいる。とくに3月に静岡銀行を傘下に持つしずおかFGと名古屋銀行が、28年をめどに経営統合することで基本合意に至ったと発表したのが、あいち、三十三両経営陣にとってショックだったようだ」(大手地銀幹部)

 しずおかFGと名古屋銀の統合によって、総資産22兆円、全国4位の地銀グループが誕生することになる。両経営陣が危機感を募らせるには十分だった。

 そしてもう一つの要因は、大株主である投資ファンドの存在だ。

 あいちFGでは昨秋以降、地銀に特化した投資ファンド、ありあけキャピタル(田中克典代表兼CIO)が株式を買い増し、保有比率を10.9%まで高めていた。「田中氏は金融庁の幹部とツーカーの関係で、金融庁の意向を受けて地銀再編の黒子役を担っている」(地銀関係者)とされる。金融庁は24年秋から、地銀経営の持続可能性の検証を本格化させており、昨年末にはその環境整備となる「地域金融力強化プラン」をまとめている。ありあけキャピタルの株式買い増しが、あいちFGの尻に火をつけた。

 だが、再編劇はこれで終わりではない。あいちFGの伊藤社長は今回の経営統合に関し、「(近隣の地方銀行で)合流したいところがあればウエルカムだ」と言及している。

※この続きでは、関係者がコメントしています。約5700文字の全文は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2026年7月号に掲載されています(丸の内コンフィデンシャル)。

出典元

文藝春秋

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