石井さんは土曜日に新宿と池袋の炊き出し会場を交互に回っているが、交通費はタダ。
「自宅の最寄り駅は浅草線の駅なので、新宿に来るときは大江戸線に乗り換えて新宿までやって来る。池袋に行くときは三田線の巣鴨まで行き、そこから都営バスに乗って通っています」
月に4回炊き出しに通っているので生活は豊かだ。食事の他にパックのごはん、袋入りのラーメン、レトルト食品、缶詰、総菜パンやお菓子類、お茶、インスタントコーヒー、栄養ビスケットなども配られることがある。
「1回炊き出しに行くと3~4日分の食料品が確保できる。なので1か月の食費はだいたい1万7000円ぐらいです。なるべくお金を使わないようにしているので、食事はスーパーで安売りしている食材で自炊です。たまに外食するけど、入るのは王将、ガスト、サイゼリヤだけ。一度スターバックスに行ってみたいな」
「夏場は台所にタライを置いて行水」
今の生活で大きな出費はお風呂代。
「アパートには風呂がないので銭湯通いなんですが、料金は550円(25年12月現在)もするんだ。毎日だと月1万6500円でしょ、とても払えないから夏場は台所にタライを置いて行水。銭湯に行くのは10月~6月頃までだけど1日おきで我慢している。だから炊き出し会場で入浴券を配られると必ずもらっています」
11月、12月は冬物の衣類、使い捨てカイロ、防寒着などももらえるから至れり尽くせり。生活保護を受けるようになってからは、ホームレスになってしまうかもしれないという危機感や、医療を受けられず死んでしまうかもしれないという不安はなくなった。食べるものに困ることもない。
「だけど後ろめたいというか、恥ずかしい気持ちはあります。我々の世代は生活保護を受けている人たちへの偏見が根強くある。わたしも若い頃は、生活保護受給者なんて社会のお荷物と思っていたから……。自分がもらう側になって肩身が狭いですよ」