「愛されキャラ」の裏で…長友佑都が涙を流したワケ

 試合で長友は、スウェーデンのエース格のひとりアンソニー・エランガを封じる役回りを任された。得点をあげ、試合終盤に向けてギアを再加速するエース格を封じるのは、難しくはあるが見どころの一つとなった。試合終了までエランガ封じで勝ち点1獲得に貢献した。

「やっぱり非常に……、(オランダ戦とチュニジア戦)2試合出られなかったのはやっぱり悔しさもありましたから。やっぱり選手で来ているんで。そういった意味では本当に腐らず準備してきたんで起用してくれた森保さんに本当に感謝したいなと思います」

 かつてともにW杯を戦った仲間で今回はチームを支える中村俊輔、長谷部誠、吉田麻也との違いは長友が選手であるという点だ。

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 相手エースを封じ、ベンチの後輩たちがサポーター化してしまうほどの愛されキャラである長友。我々に対してはスポークスマン的でありムードメーカーであることが、長友が選手であることを忘れさせてしまうこともあるが、長友は選手だ。年齢を重ねピッチに立たない試合の増えた長友だが、時折「悔しさ」について言及する。

長友佑都 ©JMPA

 思い起こすのは、昨年7月に韓国で開催されたE-1選手権でのこと。長友はカタールW杯以降いったん代表を外れたが、北中米W杯アジア予選が始まると再び招集され始めた。だが、出場機会がないどころかベンチにも入れずスタンドから試合を見る日々が続いた。

 チームを鼓舞するためだけに、そのキャラが評価されて呼ばれている、と思っても仕方がない状況が1年以上にわたって続いた。だが、2025年7月のE-1選手権第2戦中国戦、長友はキャプテンマークを巻いて先発、90分間プレーした。欧州組の参加しない代表活動ではある。国内組の若手たちとともに整列すると、君が代に涙を流した。そして、試合に出られなかった期間を「苦しかった。苦しすぎた」と振り返った。この時も今回同様、現役選手である長友を再認識させられたものだ。いつまでも、悔しさをきちんと感じるということ。それこそが長友の力になっていることがうかがえる。