「市販のモバイルバッテリーが使える製品」の落とし穴

 最後にひとつ、バッテリーにまつわるTipsを紹介しましょう。ファン付きウェアを駆動させるためのバッテリーは、スマホなどの充電に使う市販のモバイルバッテリーではなく、専用バッテリーを用いるケースがほとんどです。これはファン付きウェアだけではなく、冬場向けに販売されている「着るコタツ」ことヒーターウェアも同様です。

専用バッテリー(ワークマン公式サイトより)

 普通に考えると、市販のモバイルバッテリーを流用できれば、バッテリーは新たに買い足さずに済む人も多いはずで、実際そうした市販バッテリーが使える製品もあるのですが、こうしたファン付きウェアやヒーターウェアのバッテリーは低い出力で長時間駆動させる必要があり、スマホなどを短時間で充電できるよう出力を高めた一般的なモバイルバッテリーとは、求められる特性が少々異なっています。

 そのため、市販のモバイルバッテリーが使えるファン付きウェアは駆動時間が短く、持って数時間、どれだけ長くても半日が精一杯の場合がほとんどです。これに対して、ファン付きウェア専用に設計されたバッテリーは、半日はおろか24時間近い駆動も可能であるなど、スタミナがあることが特徴です。

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 さらに専用バッテリーは本体側のスイッチでファンの回転数を調整できるなど、ファン付きウェアに最適化された機能を搭載していることがほとんどです。市販のモバイルバッテリーが使えることにこだわりすぎると、使い勝手が悪くなりかねませんので、あまり重視しないほうがよさそうです。

ファン付きウェアが当たり前になる日も?

 以上、いくつかのポイントを紹介してきましたが、これまで専門的なアイテムだったファン付きウェアが一般的になるにつれ、実用性重視から徐々にファッション性重視にシフトし、また初心者でも選びやすいよう、売り方も含めて進化してきていることが分かります。

着用イメージ(ワークマン公式サイトより)

 近年は温暖化の影響で気温が上昇しており、熱中症対策としてさまざまなグッズが市販されています。例えばハンディファンもそのひとつですが、あくまでピンポイントで風を得られるだけで、その場しのぎにしかならないというのは、多くの人が感じているところでしょう。

 そこで、作業現場で必需品となりつつあるファン付きウェアを、プライベートでも使いたい、また男女問わず使いたいという流れになるのは必然と言えます。かつては女性向けのアイテムだった日傘を男性が持つのも近年では珍しくありませんが、ファン付きウェアがそれと同じくらい当たり前になる日も、目前に迫っているのかもしれません。

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