兵士の犠牲を厭わない非情な作戦

 おまけに、この要塞は立地条件も揃っていた。高速道路が入り組んだ複雑な地形に加え、要塞の後ろに広がる森にトンネルを建設し、完全防御で人員や弾薬を補給していた。要塞の正面にはあらゆる最新鋭の兵器が配備され、「レオパルト2」というドイツから供与された主力戦車も待機していた。

写真はレオパルト2 ©getty

 この要塞に真正面から突撃し、白兵戦を仕掛ける――。誰がどう聞いても、兵士の犠牲を厭わない非情な作戦だった。司令官は挙手を募ったが、突撃部隊の兵士すら沈黙している。高々と手を挙げたのは、命知らずの兵士が揃う百戦錬磨の民間軍事会社「ワグネル」出身の兵士と、僕だけだった。

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 彼は膝立ちになって顔面から蛇口を捻ったように血をドバドバ流していた。よく見ると左目の眼球がぶらんぶらんと……。生存率を度外視した非情な突撃作戦に身を投じた兵士たちのその後とは。

次の記事に続く 左目の眼球が飛び出て、口元でぶらんぶらんと…「10名中5名が死亡」それでも日本人兵士が「敵だらけの戦場」で生き残れた理由