連続ドラマの制作現場における、男性俳優による女性俳優に対する“ハラスメント騒動”が話題になっている。働く人にとって、職場でのパワハラやセクハラは決して他人事ではない。どこまでが許容され、何が罰せられるのか。コミック『ひよっこ社労士のヒナコ2』(原作・水生大海 漫画・河野別荘地)を例に、職場におけるハラスメントの定義について解き明かしてみよう。

ハラスメントの許容限度

『ひよっこ社労士のヒナコ』は、派遣社員から社会保険労務士(社労士)に転職したヒナコが、サービス残業や裁量労働制など労務問題をめぐるさまざまな《事件》に挑む、お仕事マンガだ。今回、取り上げるのは「労災とパワハラ」のエピソード──。

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 某菓子メーカーの営業職である垣谷が、駅の階段から落ちて怪我をし、入院した。労災(通勤災害)の書類を作る際に、事故が起きた駅が通勤経路からはずれた場所だったことが判明した。そのため、総務部からヒナコのところへ相談が持ち込まれたのだ。しかし──。

 

「営業部の田辺って人はどこにいるの! 息子を自殺未遂に追い込んだ責任をどう取るのか聞きたいんです!」

 製菓会社に怒鳴り込んできたのは、入院した垣谷の母親だった。上司である田辺次長によるパワハラによって追いつめられ、うつ病になったのが、事故の原因だと主張する。

 

息子はパワハラの被害者

「契約も取れないバカとか。残業代がもったいないとか。辞めてしまえとか。美容室に行く時間も取れないのに、髪が伸びて見苦しいとか! 心ない言葉で散々罵られたって聞きましたよ! パワハラじゃないですか!」

 

 散々文句を言って、垣谷の母親は帰っていった。ヒナコは、「上司によるハラスメントが原因で部下がうつ病になった場合、ケースによっては労災認定をされることがあります」と伝える。会社としてストレスチェックなど社員へのメンタルヘルス対策をしているかどうかを尋ねているところへ……。