井上 Netflixへのコンテンツ提供は、受信料を上げずにコンテンツの質を上げるための財源にします。

 有働 職員の給料を上げるのかという見方もあるようですが。

 井上 基本的に利益を追求する会社ではないので、私も含めてお金目的で入っている職員はいないわけです。むしろ皆がこだわるのは、コンテンツの質。人件費や輸送費などがどんどん上がる中で、受信料は据え置きでコンテンツ製作の財源や存在意義を確保するための手段が、プラットフォームの活用なのです。

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Netflixは「なかなかの目利き」と語ったNHK会長・井上樹彦さん ©文藝春秋

2002年W杯放送の「功績」

 有働 存在意義の確保というのは具体的にどういうことですか?

 井上 日本だけにとどまってきた日本のコンテンツを世界の人たちに届けたら、どう評価されるのか。NHKのドラマの実力が世界水準でどのあたりなのか、1回可視化してみたいんですよ。今までのように国際市場に売り込むルートがないままでは、とても韓国のパワーには勝てないですしね。

 有働 たしかに。

 井上 Netflixには世界で3億人超の有料会員がいて、多言語で配信してくれるので、国際的に観られる機会が圧倒的に増えることが私たちにとって最大のメリットです。記者会見では「Netflixの下請けになるのか」という質問が出ましたが、あくまでNHKが製作したドラマを配信するだけで、こんなドラマを作ってほしいと言われても応じません。ちなみに、第1弾として出した19作品は先方から指定がありました。

 有働 これとこれがいい、という感じで先方が選んだのですか。

 井上 そうそう。編成をやっていた立場から言うと、なかなかの目利きなんですよ。

※この続きでは、Netflixを「なかなかの目利き」と評した理由が語られています。約9000字の全文は、月刊文藝春秋のウェブメディア『文藝春秋PLUS』と『文藝春秋』2026年8月号に掲載されています(井上樹彦×有働由美子「報道や放送の自由を必ず守る」)。

■井上樹彦(いのうえ・たつひこ) 1957年、福岡県生まれ。1980年に早稲田大学第一文学部を卒業してNHKに入局。編成局長や理事、副会長などを経て、2026年1月から現職 

■有働由美子(うどう・ゆみこ) アナウンサー。鹿児島県生まれ、大阪府育ち。1991年にNHK入局。2018年に退職しフリーに。現在の出演番組は「有働Times」(テレビ朝日系)など

文藝春秋

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報道や放送の自由を必ず守る

出典元

文藝春秋

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