「声で読む文藝春秋」は、元NHKアナウンサーの山根基世さんが「文藝春秋」の記事を朗読する音声連載。最新号から毎月、山根さん自身が2~3本の記事を選んでいます。
50回、60回と原稿を読み込んで、作者の意図や想いを全身で感じ取ることで「内容に相応しい声になる」と語る山根さん。こうした地道な積み重ねから生まれた朗読作品には、普通の読書体験とは異なる味わいがあります。
今回は「声で読む文藝春秋」の魅力を多くの方に知っていただくため、70作品を超える中から選りすぐりの朗読をご紹介します。
『断腸亭日乗』再読 辺見庸
[朗読時間:約6分]若い時分はそうでもなかったのに、年とともに荷風が好きになり今はもう病みつきである。かつてさらりと読み流していたものが、このごろの険しい時勢もあってか、文言が凄い形相で起ち上がる…

気仙弁の〈昔〉 新井高子
[朗読時間:約6分]東北弁には師匠がいる。東日本大震災ののち、津波にみまわれた岩手県気仙地方、大船渡市に住むご年輩の女性、おんばたちのお知恵を借りて、同県出身の石川啄木の短歌を地元のことばに訳す企画を立てた…

〈日本語探偵〉『安らかに眠る』炎上 原因は語感の変化にあり 飯間浩明
[朗読時間:約4分]国立国会図書館デジタルコレクションの資料を1925年から10年ごとにサンプル抽出し、「安らかに眠る」がどんな意味で使われているかを調べてみました。「安眠」の意味か、「永眠」の意味かという比較です…

〈古風堂々〉新旧メディアに踊らされぬために 藤原正彦
[朗読時間:約9分]旧メディアの問題は閉鎖的な記者クラブをオープンにすればほぼ解決してしまうが、SNSなど新メディアの方は問題解決が難しい。先日、夕方の中央線電車に乗っていたら、なんと私の車両にいた五十人ほどが全員…

プロフィール:山根基世(やまね・もとよ)
1948年、山口県生まれ。1971年、NHKにアナウンサーとして入局。大阪放送局勤務を経て東京・NHK放送センター・アナウンス室に異動。主婦や働く女性を対象とした情報番組、美術番組、旅番組、ニュース、ナレーションなど幅広く活躍。
2005年、女性初のアナウンス室長に就任。2007年、NHKを定年退職。現在も地域作りと言葉教育を組み合わせた独自の活動を続けている。
「山根基世の朗読指導者養成講座」講師、「声の力を学ぶ連続講座」主宰。『感じる漢字 心が解き放たれる言葉』(自由国民社)『ことばで「私」を育てる』(講談社文庫)ほか著書多数。







