7月出版、初の著作本に「ずっと運がいい」と綴った意味
――本を出版することになったきっかけは?
かわけい 友人が書いたエッセイに関わったライターさんが「書きたい」って言ってくださって。その方の熱もあったし「面白そうだな」ってワクワクするようになって。
――今回発売された『ずっと運がいい人は、何を選んでいるのか。』はどんな本ですか?
かわけい 伝えたいことが多かったんで、エッセイとか自伝本ではなくて、ジャンルで言うと自己啓発本。そうは言っても「今すぐ行動しよう!」みたいなことは全然言ってなくて。どちらかというと「今の自分の弱さを認めて生きる方法」みたいなのを綴ってます。後悔とか執着って、みんなあると思うんですけど、それを忘れるよりも、そのまま抱えて生きるっていう手もあるんじゃないかな、と。
――タイトルに込めた意味は?
かわけい インスタのプロフィールにもずっと5年6年前から「ずっと運がいい」っていう言葉を置いてて。義足になって障がいを負ってからも「ずっと運がいい」って言えるって幸せやなって思ってて。
――読んだ人が「自分も運を引き寄せられる」という気持ちになれるような?
かわけい そうですね。ギャンブルで勝ったとか、外出する日に晴れてたとか、そういう運がいいではなくて。「何か出来事が起こった後に、自分がどう捉えるかで、運の良さって変えられるんじゃないか」っていうのを伝えたかった。
義足になってできなくなったことも増えたし、めちゃくちゃ悩んで、今でも後悔してるけど、それがあったからこそパラ競泳で出会った人もいるし、モデルの仕事もできるようになった。そう考えると失敗はたくさんあるけど、総じて自分の人生を眺めてみたときに、こういうのも運がいいなと。
――28歳にして達観していますね。
かわけい ずいぶん悩みはしましたけど。過去の自分に読ませるより、日々自分が読み返す本って感じですね。
◆
「夢はない」と言いながらも、自分に嘘をつかず、その時々でやりたいことに挑戦していく。義足になったことも、後悔も痛みも抱えたまま、それでも「ずっと運がいい」と言えるのは、起きた出来事ではなく、その意味を自分で選び取ってきたからなのかもしれない。肩の力を抜いて、自分らしく生きるためのヒントが、かわけいさんの言葉には詰まっていた。
写真=細田忠/文藝春秋
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

