大相撲には「やってはいけないこと」があるのを知っているだろうか。
第69代横綱・白鵬が監修した『7つのキーワードでまるわかり 大相撲 サンクチュアリの深淵』(主婦と生活社)から、知ると観戦がさらに楽しくなる「決まり手」と「禁じ手」の話を紹介する。(全4本の1本目)
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目撃できたら嬉しい「レアな決まり手」
よくある決まり手とは違って、普段はなかなか出ないのですが、その技が出るととても盛り上がる決まり手もいくつかあります。
例えば「うっちゃり」は、土俵際まで追い詰められた力士が俵に足を掛けながら投げを打つという技です。勝負が決したように見えたところからの大逆転を「うっちゃる」と表現することがあるほど定着した技と言えるでしょう。
また宇良が使うことのある「居反り」はレスリングでも見られる技で相手の腹に背中を付けて反って投げる技ですし、柔道でも同名の技がありますが、「一本背負い」は腕を抱えて投げる技です。このように別の競技経験が相撲に活きる技もあるので、相撲界に入る前の力士のキャリアを調べておくといいでしょう。
他にも「吊り出し」や「呼び戻し」、安青錦が相手の体の下に潜って繰り出す「内無双」といった、体格差や展開などの条件が合わなければ出せない大技もいくつかあります。聞いたことがない技が出たらその都度覚えていくことも楽しみの一つとしてお勧めです。
思わずやってしまう「禁じ手」とは?
相撲は82の決まり手で勝負がつくことがほとんどですが、それ以外の要因で勝負が決まることもあります。
「非技」は相手が自ら体勢を崩したときに取られるもので、勝負は負けとなります。土俵を割る前に足が出てしまう「勇み足」や、相手の力がかかっていないのに膝をつく「つきひざ」、同様に土俵に手をつく「つき手」などがそれに当たります。
「禁じ手」は反則負けになる行為です。握り拳で殴ったり、腹や胸を蹴ったりする行為がそれに該当します。当然ながら力士も禁じ手のことは知っているので、禁じ手を使うことはほとんどありません。しかし、実際に禁じ手と判定されることがあり、それはほぼ「髷を掴む」ことです。髷を掴まれると体のバランスを崩すのがその理由ですが、取組の攻防の中で思わず手が髷に触れてしまい、勝負に影響を及ぼす事例は少なからず発生します。
勝負が決まった後で審判が物言いをつけたときは、スロー映像で髷に手がかかっていないか確認してみるといいかもしれません。

