Q 電子タバコも認知症リスクが高いのですか。

A 日本で電子タバコが普及し始めたのは14年からだ。健康リスクに関するエビデンスが出るのに今後5〜10年はかかる。紙タバコも電子タバコも煙や蒸気が脳の微細な血管に入り込んで脳にダメージを与える。人体にとって有害なんだ。

Q 電子もダメかぁ。若い頃からスモーカーだったら予防は難しそう。

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A あきらめるのはまだ早い! 久山町研究では中年期に喫煙していても、老年期に喫煙を止めた人の認知症リスクは、非喫煙者と差が出なかったとも発表しているんだ。

Q え! つまり、中高年の喫煙者でも、高齢者でも禁煙すれば予防できる!?

A そのとおり。東北大の研究(20年)ではさらに一歩進んだ結果が出た。宮城県大崎市の65歳以上の住民1万2000人超を追跡調査した結果、喫煙者の認知症リスクは非喫煙者に比べて46%高くなった。一方で、3年禁煙をすると認知症リスクが非喫煙者と同等にまで低下することが明らかになったんだ。

Q 65歳からでも禁煙すれば認知症リスクが下がる可能性があるなんて、愛煙家たちには朗報だ。

A だけど、がんの発症リスクはあるし、やっぱり中高年は喫煙しないほうがいい。オジ記者も今から禁煙しなさい。

Q 実はオイラ、タバコを吸ったことないの。

A え? はじめてオジ記者の健康的な一面を見たな。

Q えっへん。普段は編集部内にあるタバコ部屋と呼ばれる喫煙室でモクモクと作業しています!

「サードハンドスモーク」に注意

A それはヤバいな。タバコを吸っていなくても、喫煙室や喫煙者のそばにいたら副流煙を吸ってしまう。受動喫煙にも認知症の発症リスクがあるんだ。

Q もしかして、副流煙と認知症に関する最新研究まである?

A 中国の研究者グループの報告(24年)では、喫煙者のいない環境で生活していた人と比べて、受動喫煙に週に4時間までさらされていた人は認知症の発症リスクが11%、週に4時間以上の人は31%にリスクが跳ね上がった

 同居の家族や同僚など、周囲に喫煙者がいる場合は認知症のリスクが高まるんだ。

Q オイラが慕っている先輩記者は喫煙者が多い……。

A 子どもの受動喫煙も避けたい。米・ハーバード大学と中国・四川大学の研究者らが発表した研究(21年)では、18歳になるまでに親の1日1箱(20本)以上の喫煙にさらされると、数十年後のアルツハイマー型認知症の発症リスクは、非曝露のグループと比べ3.13倍に。1日1箱以下の曝露量であっても、アルツハイマー型認知症リスクは1.97倍だった。