この人の前だからいい顔をする、この人の前だから勉強する、じゃなくて。最初はしんどいけど、そうやって見えない努力を続けていった先には、いいことしか待っていなかったというのが私の人生なので。

「嫌な状態で行っても、ママには何も残らないじゃん」2人の娘の“冷静すぎる回答”

――ママかっこいい。

西山 いやいやいや。娘2人はすごく冷静なんですよ。以前、約束していた予定の内容が、蓋を開けたら聞いていたものと全然違って、心がもう閉じてしまった、行きたくないと思ってしまっている、でも行くと言ってしまったし、どうしよう……とグダグダ娘たちに話していたら、一言「行かなくてよくない?」って。「嫌な状態で行っても、ママには何も残らないじゃん」って。私たちの世代とは違って、無駄に抱え込まないんですよね。

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――頼もしい。私も相談したい(笑)。

西山 ただ女の子だから、愛されるべき生き方をしてね、とも思う。守りたいと思えるような女の子でいて損はないから、って。あなたたちは愛嬌がなさすぎる。すっごいドライなんですよ、うちの子たち。

 私は商売人のおばあちゃんのもとで育ったから、笑顔で接するのが当たり前になっているんですけど、娘たちはとても冷静に人間を見るタイプで、今、笑顔で挨拶しなきゃいけない意味が分からない、みたいな感じで。でも必要なんだよ、ワントーン上げた声とか、時には(笑)。

従兄弟と写る西山茉希さんの娘たち(本人提供)

事務所が突然倒産…アルバイトで家計を支えた日々

――所属事務所が突然倒産して、西山さんがアルバイトをしながら家計をやりくりしていたというコラムを読んだ時、『CanCam』の表紙を飾っていた方がなかなかできることじゃないと思ったんです。あの時はどういう心境だったのでしょうか。

西山 バイト、してました。ラッシュの時間に電車に乗って、職場の水やりから、トイレ掃除、水道メーターのチェックまでやりましたよ。娘たちの生活費を守るために。だって300円のおもちゃ付きのお菓子はだめって言っている自分より、その300円分稼ぐ自分でいたいと思ったんです。そこにプライドはいらないな、と。

 私はもともと芸能人として生きてきたわけじゃなくて、派遣の時代にバイトのプロみたいなことをずっとやってきたわけで、働かせてくれる場所さえあれば、どこでも生きていける自分はラッキーだな、と思っていました。

 

――そういうママの背中をお子さんたちはしっかり見ていらっしゃると思います。

西山 娘がお酒を飲む年齢になったら、一緒に飲みながら私の悪口を散々言ってほしいなと思っています。「あのときほんと嫌だったんだけど」とか「なんでああいう行動をしていたの」とか言い合ってそれでお互いチャラにしたいな。「ママだって、あんたたちが気づかなかっただけで、朝6時から揚げ物をしてお弁当作ってたんだよ!」って言い返したいですし(笑)。

 ただ、大変さより申し訳なさのほうが今は勝つから頑張れるんですけど、「なんで自分ばっかりこんなに……」と思ってしまうこともある。お互いに感じているものがあるんだろうな、というのは、常に忘れないでいたいですね。