俳優・藤岡弘、さんの次女で、現在は女優やモデルとして活躍する天翔天音さん(21)。父は初代仮面ライダー/本郷猛を演じたが、ことし彼女も「仮面ライダーアインズ withガールズリミックス」で仮面ライダーに変身する三日月ナユタ役を演じた。そんな彼女に藤岡家の家訓や、父から教えてもらったナイフ術、そして父への思いについて聞いた。(全5回の5回目/最初から読む)

天翔天音さん ©釜谷洋史/文藝春秋

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父から教わったサバイバル術

――藤岡弘、さんの子どもだと明かすまでは、休日に一緒に遊びに行くことなども、なかなかできなかったとのことですが、家族で一緒に過ごした思い出はありますか。

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天翔天音さん(以下、天翔) 派手な場所や人が多いところにはまったく行けなかったので、自然が豊かな場所で遊んだり、キャンプに行ったりすることが多かったんです。大きなキャンピングカーがあって、それで山奥のほうに行き、泊まりがけでキャンプをしていました。私はそれがすごく楽しくて。

 父はサバイバル術にもすごく詳しいんです。川のそばにキャンピングカーを止めて、食料を調達したり、山の中を散策して山菜を採ったりしていました。動物のふんにも詳しくて、「これはシカのものだよ。ここにはシカがいるね」と教えてくれました。父と遊ぶときは、自然の中でサバイバルのような体験をすることが多かったです。

――覚えているサバイバル術や、今も役立っていることは何かありますか。

天翔 「肥後守(ひごのかみ)」という折りたたみ式のナイフがあるんです。普通のナイフではなく、職人さんが一つひとつ手作りしている、すごく貴重なナイフです。日本刀の先端のように、本当に鋭いものなんですけど、父が兄妹の人数分を、ある日すごく大事そうに持ち出して、「これはもう、君たちに渡したい」と、1人1本ずつ渡してくれたんです。

©釜谷洋史/文藝春秋

 大切なナイフなんですが、持っていても使い方が分からないと意味がないじゃないですか。父は、ナイフの使い方や、川で釣った魚をさばいて食べる方法、箸やコップの作り方を教えてくれました。なので、兄妹みんなナイフを使えるんです。それは父から直接教わったサバイバル術で、すごくためになりました。