また日本の平均年収をドル換算してみると2004年4万648ドルに対して2024年は3万1623ドルとドルベースでは22%も年収がダウンしていることになる。
ここまで語ってもこんな反論がきそうだ。日本は日本でやっていけばよい。物価の高い国なんかに住まなければよい。本当にそんなことでよいのだろうか。日本が世界のガラパゴス国家として、鎖国をしていた江戸時代のようであればよいかもしれないが、残念なことに日本は世界とつながっていないかぎり生きていけない状況にある。世界からあらゆる物資を買い付けないと生きていけない国になっているのが現実だからだ。
経済的に大きく差をつけられてしまった日本
日本は今、世界市場で原材料やエネルギーの買い付けなどで買い負けている。通貨が弱すぎるのだ。買い負けは最終的に消費者の懐に直結する。大企業社員とて年収の伸びは微々たるものなのにこれまでがぜんぜん上がっていなかったせいか、少しの上昇でなんだかほっとしてしまう呑気な国民性。いっぽうで中小企業や自営業の人たちの生活苦は日を追うごとに厳しくなっている。日本国内で165万世帯(全世帯の約3%)に過ぎない純金融資産で1億円以上を保有する富裕層と円安、消費税のメリットをふんだんに享受する大企業及びその社員だけが生き延びていける社会にどんな未来があるといえるのだろうか。
こうした状況を是としている間に、日本人の生活インフラである不動産も外国人投資家や外資マネーに食い荒らされている。区分所有マンションは中国や台湾、香港といった中華マネーに席巻され、オフィスビルや賃貸マンション、ホテル、商業施設は次々と外資の手に落ちる。さらに日本古来の優良大企業にも彼らの触手が伸びて、資産の切り売り、会社ごと買収される憂き目にあっている。
これほどまでに経済的に差をつけられてしまったにもかかわらず、アメリカは日本に対して横柄で無茶、無謀な要求をなんの遠慮もなくしてくるようになった。情けないことに日本の首相はアメリカ大統領の前で身体をくねくねさせてすがりつくよりほかに方法がなく、結果として彼の要求をすべて呑み込むことが外交になっているようにしか国民には映らなくなっている。