周囲の反対を押し切って選手寮を新設

 19年には、それまで選手寮がなく、選手集めで後れを取っていたが、私財と各方面から苦心して集めた資金を投じ智翔館を新設。

「監督は『寮があることで選手を受け入れやすくなるし、何よりも食事面で体づくりができる。強い智弁を取り戻すには絶対に必要』とメリットを強調し、周囲の反対を押し切った。この夏のベンチ入りメンバーには愛知や中国地方出身者も含まれています」(前出・OB)

 アマ野球担当記者の談。

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「寮生活では食事は朝昼晩に加えて、補食と夜食の1日5回。寮費は1人部屋で1カ月あたり14万円と高額ですが、入部希望者が後を絶たない。食事は寮母の千保子夫人が主に作りますが、中谷監督も率先して作っています。メンバーの平均体重は今大会最も重い83キロ。大会ナンバーワン右腕の横浜高の織田翔希を打ち崩せた打力は体作りの賜物です」

 20年12月には特例で学生野球資格を回復したイチロー氏を全国に先駆けて臨時コーチとして迎え、翌年の夏の甲子園優勝につなげた。中谷監督はその時にイチロー氏から送られた言葉「ちゃんとやってよ。」が記されたTシャツを今大会の決勝前日に着用した。

 プロ出身者で、夏の甲子園を2度制覇した監督は史上初。見事な「逆転人生」を歩んでいる。

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