ロシア軍上陸、迎え撃つ自衛隊──コミカライズ版『小隊』(原作・砂川文次 漫画・柏葉比呂樹)の続編が刊行された。『小隊 REVENGE 2』は、元自衛官の芥川賞作家、砂川文次さんが新たにオリジナル原作を執筆。リアルな戦場描写が連載中から話題となり、発売前に早くも重版が決定した。北海道をめぐるロシア軍と自衛隊の攻防はどこへ向うのか、原作者である砂川さんにお聞きした。
発売前に重版が決定
──2025年3月に刊行されたコミカライズ版『小隊』が9刷、累計3万5000部超(電子版含む)の大ヒット。続編も発売前に事前重版が決定しました。この反響について、あらためて感想をお聞かせください。
砂川 「ありがとうございます」。まずはその一言に尽きます。そのうえで、本作は“万人受け”するテーマやストーリーではないと思っておりましたので、ありがたいという思いと同時に、「なぜこれが」という不思議な思いでいるのが正直なところとなります(笑)。
──今回、オリジナル続編の執筆を決断された心境についてお聞かせください。
砂川 わたしの方からの強い思いで、といえば格好もつくのですが、実を言うと編集部の方から「続編」の打診があり、それなりに考えた末に引き受けたというのが経緯になります(笑)。
ただ、引き受けてからはマンガ原作という新しい仕事の難しさと奥深さを経験でき、何よりも自分自身でも知り得なかった「(『小隊』の)その後」をその最前線で見届けることができ、またそれを広く読者のみなさまに届けることができるというのはとかく貴重で得難い経験だったようにいまとなっては思っています。
〈──北海道に上陸したロシア軍との戦闘で、陸上自衛隊27連隊は壊滅。死地を脱した安達3尉だが、新たな任務をおびて戦地へと戻ることに。最前線の街・釧路は、自衛隊反乱部隊とロシア軍傭兵部隊らが対峙する〈無法地帯〉と化していた。壮絶な市街戦、逃げまどう市民たち。硝煙弾雨のなか、ロシア軍侵攻の真の〈目的〉が明らかになる──〉
──砂川さんはすでに『小隊』の世界観を踏襲したミリタリー小説『越境』を発表されています。それとは別にオリジナル原作を構想されたわけですが、その際に心掛けられたことがあれば教えてください。
砂川 『越境』は元々『小隊』を知らずとも読み進められる独立した長編として構想していたものなので、書き手であるわたし自身があまり『小隊』を意識せずに書き進めていたということもあり、そのせいというべきか、今回は「どうあの世界観」に繋げるべきか、という点については非常に悩みました。結果からいうと、おそらく物語というのは「なるようになる」というか、「なるようにしかならない」ものなのかな、と。




