円谷プロダクションを傘下に持つ円谷フィールズホールディングスが、株主総会の前に「ダミー議決権行使書」を配布していたことが「週刊文春」の取材で分かった。コンプライアンス上の問題に加え、会社法違反の疑いもある。

60周年を迎えた「ウルトラマン」シリーズ ©時事通信社

 問題となるのは、今年6月17日に開かれた株主総会だ。円谷プロの経営幹部らの秘書は、総会に先立ち、同社役員らに<【先方12:15~】ホールディングス株主総会>と題する案内を送っている。

<議決権行使書「ダミー議決権行使書」を6/12(金)までにお渡しいたします。一般の株主様と同様に受付し、(中略)「ダミー議決権行使書」を使用し、ご入場ください>

ADVERTISEMENT

 加えて、この案内文では、身元を隠して前方中央の目立つ席に陣取り、採決時に積極的に拍手を送ることなども求められている。

案内文には「ダミー議決権行使書」の文字が

 これは一般株主を装った事実上の“サクラ工作”にあたるのではないか。

 法的な問題点について、上場企業の社外役員も務め、会社法に詳しい法律事務所ZeLoの伊東祐介弁護士が指摘する。

「非株主をあたかも正規の株主であるかのように装わせて総会に参加させ、その言動を通じて会場の雰囲気や株主の意思形成に影響を及ぼす行為は、単なる傍聴とは法的な性質が大きく異なり、企業コンプライアンス上の問題となり得る行為です」