9月28日から放送を開始するNHK連続テレビ小説『ブラッサム』に、木村浪江役で出演する女優の杉田かおる。芸歴50年超のベテラン女優が“朝ドラ初出演”として、注目が集まる。

 同作は、激動の明治~昭和を駆け抜けた作家の宇野千代がモデルとなり、女優の石橋静河が主人公・葉野珠を担当。杉田が演じる浪江は、珠が作家として道を切り開くきっかけとなる北海道で出会う夫婦の妻だ。銀行員である夫を支える良妻賢母の女性で、重要な役となりそうだ。

芸歴54年で朝ドラデビューする杉田かおる ©文藝春秋

「父の借金1億」を肩代わり、仕事もなくなり……

 かつては天才子役と呼ばれ、バラエティー番組にも多く出演していた杉田だが、長いキャリアの中で激しい浮き沈みを何度も経験してきた。

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 キャリアの入り口は華々しいものだった。1972年放送開始のドラマ『パパと呼ばないで』(日本テレビ系)への出演で天才子役と呼ばれ、『3年B組金八先生』(TBS系)では当時15歳で妊娠・出産する役を熱演、『池中玄太80キロ』(日本テレビ系)などでも存在感を発揮して国民的人気を得た。

チー坊を愛らしく演じた『パパと呼ばないで』(YouTube「フィルドラチャンネル【ユニオン映画公式】」より)

 しかし、26歳の時にとんでもないトラブルに見舞われる。親族が抱えていた巨額の借金を抱えることになったのだ。

 杉田は大手芸能事務所・浅井企画に所属していた際、社宅として目黒のマンションに家族と住んでいた。別の事務所に移るタイミングでこの物件を2000万円で買い取ると、バブルの恩恵を受けて価格が急上昇。マンションの資産価値は1億円にまで跳ね上がったという。

 その情報を聞きつけた父が、「マンションを担保にして連帯保証人になってほしい」と声をかけてきた。一度は断ったものの保証人となってしまい、いつの間にか父親の1億円の借金を抱えることになったそうだ。

 その後、バブルがはじけ不動産価格が下落。マンションを売却しても借金は返せなかった。後年明かしたように、ブレイク後に“天狗”になって業界関係者から遠ざけられていたこともあり、女優仕事もほとんどなかった。一時は所持金が800円になるまで追い詰められたという。

 26歳にして借金1億円を肩代わりし、どん底まで落ちてしまったわけだ。