〈あらすじ〉
21世紀のパリ。デジタルコンテンツの新進クリエーターとして働くセブ(アブラム・ヴァプレ)は、ある時、土地開発を進める自治体から、「先祖アデル・ムニエがノルマンディーに遺した古い屋敷を買い取りたい」という話を持ち掛けられる。そこで親族のうち、セブ、中学校教師のアブデル(ジヌディーヌ・スアレム)、交通関係のエンジニアのセリーヌ(ジュリア・ピアトン)、養蜂家のギィ(ヴァンサン・マケーニュ)の4人で事前調査のために屋敷を訪ねることに。そこには、白いドレスの女性を描いた印象派の作品らしき絵画が遺されていた。
時は遡って19世紀のノルマンディー。21歳のアデル(スザンヌ・ランドン)は、顔も見たことのない母オデット(サラ・ジロドー)に会うため、恋人ガスパール(ヴァランタン・カンパーニュ)を残してパリへと旅立つ。やがて子孫たち4人がたどり着く真実とは。
〈見どころ〉
フランスの名だたる美術館巡りを楽しめるほか、クロード・モネ、ルノワール、セザンヌなど印象派の画家たちも登場。
遺された屋敷と一枚の絵画を巡る謎
そして家族と人生を巡る物語
現代のパリと19世紀末のノルマンディーとを行き来しながら描かれる。印象派の巨匠モネ没後100年のメモリアルイヤーにふさわしいテーマ、さらに希薄になりつつある家族や人の繋がりの温かみを描いたドラマが響き、世界で250万人動員の大ヒットを記録した。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★☆☆過去の時間帯の奥で歴史的人物を交錯させる手法が山田風太郎やウディ・アレンを想起させるものの、庖丁さばきにややむずがゆいところがある。力みが少ないのは好ましいが、美術館本体よりも併設のショップが目立つ感じ。
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斎藤綾子(作家)
★★★★☆冒頭の煌びやかな撮影風景は苦手だが、その演出が後々表現の情熱を篤く感じさせると納得。過去と現代の美しい光景を織り込み、家系に衝撃の血縁を浮かび上がらせての結末。相続が面倒で古屋を放置なら刺激的な物語かも。
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森直人(映画評論家)
★★★☆☆伝説の芸術家が集う往年のパリと現代を往還する構造は『ミッドナイト・イン・パリ』と響き合う。だが二つの時間軸を並行させる語りはやや平板で、香気の広がりが乏しい。シンガーソングライターのポムの出演と歌は嬉しい。
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洞口依子(女優)
★★★☆☆現代とベル・エポックの時代をシームレスに繋ぎ時間旅行気分に。かと言ってノスタルジックすぎもせず、過去より今を生きることを促されているような感覚に。アラン・レネ作品をチラと想起させ、ほのかに甘味な味わいも好い。
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ゲスト評者
片岡一郎(活動写真弁士)★★★★☆セリフやショットなど、表層的に描かれる情報が最小限に留められ、見る者に想像の余地を残す作りが心地よい。いくつもの時間軸を自在に往還する映画的状況に、古きものと新しきものが入り混じるパリの街が奥深さを与えている。
かたおかいちろう/1977年生まれ。2002年に澤登翠に入門、同年デビュー。日本を代表する活動写真弁士として国内のみならず国際的に活動中。映画『カツベン!』の実演指導や『ゆきてかへらぬ』などに弁士役で出演も。著書に『活動写真弁史 映画に魂を吹き込む人びと』がある。
- 最高!今すぐ劇場へ!★★★★★
- おすすめできます♪★★★★☆
- 見て損はない。★★★☆☆
- 私にはハマりませんでした。★★☆☆☆
- うーん……。★☆☆☆☆
© STUDIOCANAL - COLOURS OF TIME - CE QUI ME MEUT - Emmanuelle Jacobson-Roques 配給:セテラ・インターナショナル
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『モネと時間旅行』
9月18日(金)~
監督・脚本:セドリック・クラピッシュ(『ダンサー イン Paris』)
2025年/仏/原題:La Venue de l'avenir/126分
https://monetojikan.com/




