「世の中の興味は、ほぼ人事である」。以前からそんな説を唱えている。

なぜ人は人事が好きなのだろう

 たとえば芸能だ。オーディション番組は、まさに人事への興味ではないか。誰が選ばれるのか。誰が残るのか。最近ではアイドルグループ「timelesz」の新メンバーを決めるオーディション番組が話題になった。そして今、メンバーの逮捕を受け、どうなるのか。

 スポーツもそうだ。プロ野球なら監督人事の噂に始まり、ドラフト、トレード、FA、そして「本日のスタメン予想」。これらすべて「人事」というキーワードで見ることができる。

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 では、なぜ人は人事が好きなのだろう。実力か、しがらみか、運か。抜擢もあれば、逆転もある。そんな人間模様に、私たちは自分の実生活を重ねて見ているのかもしれない。

 ならば、政界の人事はなおさら見ておかなければならない。その結果は国民生活にも返ってくるからだ。「政局より政策」はその通りだ。しかし、政策には必ず「誰がやるのか」がついてくる。だから、気になる人事があれば「なぜこの人?」と見ておくのは重要なのである。

 第二次高市改造内閣が発足した。今回、高市首相が強調したのが「実力主義」だった。

高市首相 ©時事通信社

 しかし毎日新聞を読んでいたら、いきなりすごい言葉に出くわした。

「ド素人だ」

 自民党の閣僚経験者が、今回起用されたある大臣についてこう評しているのである。毎日新聞は名前を書いていない。ただ、その大臣ポストは、もともと特定の派閥が強かったという。今回も旧派閥の幹部が強く推した人物が起用された。ところが、その大臣について「ド素人だ」というのである。

 では、誰なのか。