普段読む本はエッセイが多い。最近はさくらももこのエッセイにはまっていて、今は4冊目を読んでいるという。
「撮影の合間って急に呼ばれたりするんです。小説だとキリの良いところで終えられないので、短い休憩時間でも読みやすいエッセイが好きです」
現場で遊べることを常に探しながら演じた作品
映画『時給三〇〇円の死神』の原作は、藤まるの同名小説。大学生の佐倉真司(西畑大吾)はある日、同級生の花森雪希(福本)から、この世に心残りを抱えた死者たちに寄り添い、あの世に送り出す「死神」のアルバイトをしないか、と誘われる。
原作は出演オファーが来てから読んだ。
「まず、設定がすごく面白いなと思いました。佐倉君と花森さんの掛け合いも面白いし、人の心のドロドロした部分に触れながら、コミカルなシーンもあって、そのコントラストが魅力的なんです。死者たちの悩みは家族がテーマで、幅広い世代の方が共感できると思います」
撮影に入る前、酒井麻衣監督と2人で話し合った。
「監督は、『今までに見たことがない福本莉子を見たい』とおっしゃってくださいました。花森さんという役は、佐倉君を死神のバイトに引き込んで、ぐいぐい引っ張って行く一方で、小悪魔的でつかみどころがない。いろんな要素を持っている役なので、現場に入って考えながら演じていました。
アドリブも結構多く、探し物をするシーンで、ピアノで『ねこふんじゃった』を弾いたのは私のアドリブです。そういう風に現場で遊べることを常に探しながら演じるというのも、今まであまりなかった経験でした」
アルバイトの死神役、というファンタジーなキャラクターに相応しい衣装やメイクも工夫した。
「花森さんのトレードマークはミニスカート、ドクターマーチンのブーツに長靴下。ネイルは黒にしたんですが、中指と薬指だけ塗ってないんです。なんとなくそこだけ塗ってないのが面白いなと思って、酒井監督に提案しました。メイクもいつもの役よりはアイラインがちょっと強めで、リップは赤にしています」
普段は「壁ドン」をされる役も多いが、今回は「壁ドン」をする側に。
「いつもと逆で、めちゃくちゃ楽しかったです(笑)」


